2007年12月18日

火曜サスペンス劇場『夜間中学』(再)

《都内にある夜間中学の教壇に臨時で立った山崎(@仲村トオル)は、それまでの授業とは全く異なる雰囲気に、思わず息を飲んだ。
生徒の年齢は、上は62歳から下は16歳までとさまざま。背中に刺青を背負った元ヤクザから、登校拒否で勉強の遅れた子、中には帰国した中国残留孤児の家族もいる。
まもなく教師を辞め、塾の経営に乗り出す予定の山崎は、夜間中学を最後のご奉公と考えていた。

そんな折、校内で夜間中学生徒の転落変死事故が発生。
死亡したのは56歳の戸田澄子(@正司花江)。
昼間、ビルの清掃をしている澄子には、家族も友達もいない。
当初は自殺と思われたが、生徒の一人が、澄子が当日、300万円程度の大金を所持しているのを見たと発言。
所持品からその現金が見つからなかったため、澄子の死が自殺から一転、殺人事件の様相を呈してくる‥‥》


高橋一生くんのファンブログをなさっている方のところで教えていただいた番組が、本日放送された。
本放送は1998年1月。

当時の反響などを調べると、
数少ない夜間中学を舞台とした作品で、同じクラスに前科を持つ人間が3人もいるという設定が偏見を生みかねない‥‥と再放送中止を含めた抗議と要望書提出がなされたそうだ。

確かに
“夜間中学を舞台に人を殺す必要はない”
と言ってしまえばそれまでだが、
それを言っちゃーサスペンスが成り立たないわけで、
ごく一般視聴者として見た時、
ここで描かれているのは、
戦争で
貧困で
いじめで
様々な事情で義務教育を受けられなかった人達が、それでもただ恨んだり憂いたりするだけでなく前へ進もうとする姿。
その一歩を踏み出す場所がこの
“夜間中学”
であり、決して誤解を生むような描き方はされていないと感じたのだが、いかがなものだろうか。


それはさておき、演じる俳優陣がとにかく渋い。

吉田日出子
左右田一平
辻萬長
光石研
徳井優
あめくみちこ

この中で一生くんが演じていたのは、いじめから中学3年間引きこもりになっていた夜間中学の生徒・宮下。
『友情〜friend ship〜』
の直後くらいになるのかな?
(違ってたらすみません)
伸びかかった坊主頭がやや寒そうなうえ、朝田センセイもびっくりな無口さで、友達はモルモットにザリガニ。
ハナっから怪しさ120%(笑)。
事件当日夜、彼が暴走族風の男達に大金を渡すのを見た人間がいたことから容疑者とされてしまう。

結局のところ、
彼は殺人の犯人ではなく、男達に強請られ、どうしようかとお膝抱えて悩んでいたところへ、
偶然にも屋上から澄子が落ちて来て、
これまた偶然、澄子のカバンからこぼれ落ちた札束を目にし、
つい持ち去ってしまったというオチなのだが、
山崎に全てを告白、

「最低な人間ですよね」

とえ〜ぐえぐ泣いていたかと思うと一瞬で泣きやみ、
真犯人につながる重要な証言をぽろっと零す人物でもある。

‥‥というか、
結局、あの後、この宮下くんはどーなったんだ?<爆>

(;^_^A


物語の核心を握るのは、終戦直後の福岡で起きた一つの悲しい殺人事件である。


確かにその中を生き抜き、這い上がるために様々な修羅場をくぐり抜けて来たに違いないと思わせる、吉田日出子の演技は圧巻。

決して激しい感情を見せるわけではない。
もちろん暴力性など微塵も感じさせない。
それでも、
背負って来た人生の重さや、半端ない肝の座り方‥‥小さな体のどこから、あれほどの凄みが出て来るんだろうな。
彼女は、この作品で、この年のギャラクシー賞を獲得したとのこと。
納得。
一生くん目当てで見たが、見事にこの素晴らしき名女優にやられてしまった。
posted by めい at 22:12| Comment(6) | TrackBack(0) | 高橋一生関連《映像》 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
何となく覚えがある感じがするのが、
イヤなんですが、観たような記憶があります。

そっかー
高橋くんだったのか・・・・

表面的な物語だけを捉える人、
字面しか追えない人が少なくないな、と思う昨今。
ストレートな問題提起も必要だけど、
現実、日常的には、こういうドラマのように、
ある事象があって、それに関連した個々の問題が、
それぞれ隠されているのが普通・・・かな、と。

日常は本とは違うけど、
やはり“行間”があるものだと思うので・・・
すべてが、目に見えることだけで、
済んでしまう世の中だったら、逆に恐いと思うのだけど、、、

と、これも、
省略し、濁して書くと、誤解されることもあるんだろうな。
Posted by 相方 at 2007年12月19日 13:33
>相方っちへ

このレスが、すでに貴女が言わんとしていることの核心から外れていたら申し訳ない限りなのだけれど(苦笑)、
最近の人間は、確かに利口にはなっているかもしれないけれど、
その
“行間”
を読む力なり、
目の前で起こっている事象の
“裏側”
を理解しようとする力‥‥想像力は確実に欠如して来ていると感じます。

こういう抗議云々の問題があった時、たとえば
「そこまで言う必要はあるのか?」
と感じることは少なくないじゃない?
でも、そこまで言わなきゃ曲解しかねない人間もやっぱりいるかもしれないんだろうなとは感じるんだよね。
そこまで人間が愚かになってるとは思いたくないんだけどさ‥‥。


Posted by めい at 2007年12月19日 14:50
大丈夫、外れていないわよ(笑)

ただ、他人様のブログで、
あまりラジカルな発言はしないほうがいいかな、
と思うだけで・・・・

極端な話、
(喩え話をすると長くなるからさ)

自分の最善は、
みんなの最善とは限らない

・・・と、思うわけです。
Posted by 相方 at 2007年12月19日 15:38
>相方っちへ

ま、ね。
しょせんエントリー自体は火サスだからね(笑)。

でも、ほら、多少はまともな話もしとかないと。
マニアブログ界の
《檀ふみ・阿川佐和子》
を目指すアタシ達とすれば‥‥。

(年末ということで、原点に立ち返ってみました)

(-_-)y-~~


Posted by めい at 2007年12月19日 16:15
じゃ、
火サスの原点は・・・・

「聖母たちのララバイ」?

(・・?


いい逃げっっ
Posted by 相方 at 2007年12月19日 17:05
>相方っちへ

えーっと‥‥

コメント通知が来なかったんですが‥‥。

(;-_-A

Posted by めい at 2007年12月19日 23:03
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